通信教育口コミ評判

通信教育口コミ評判

autocadの戦略

cadというソフトは製図をパソコンで作成するソフトですが、建設会社、設計会社、製造業でよく使われています。世界中にはcadソフトが数えきれないほど流通していますが、最もシェアが高いのはやはりautocadでしょう。なぜ、autocadがそんなに高いシェアを持っているか?このような質問を一般的にすると、使いやすいから、安価だからという回答が当たりまえなんでしょう。しかしながら、autocadより優れたcadソフトはたくさんあるのが現実で価格は中堅くらいかもしれませんが、無料cadソフトも有るくらいなので安価とは言えないのではないでしょうか。

では、なぜautocadが世界中から注目されるソフトになっているか?これは、cadソフトのパイオニアであることと営業戦略にあったと思われます。

先ほどcadソフトは数え切れないほどあると伝えましたが、異なるソフトでcadデーターの受け渡しはどのようにしていたのでしょう?今では考えられないかもしれませんが、データーのやり取りは行なわれていなかったのです。もちろん同じソフト間ではできますが。時代が手書き時代からcad化になっている時、大儲けできると考えるソフトメーカーが乱立し横のつながりなんて気にせず、自社のcadソフト導入で効率的になりますよ!って販売してたのです。20年位前でcadソフトは1つ100万円でしたから、営業マンも頑張るのもうなづけます。

その後、せっかくのcadデーターがあるのだからどんなcadソフトでも既存のデーターを活用出来るように共通フォーマットを作りましょう!ということになったのですが、共通フォーマットを作るには開発費もかかるし、時間もかかるということになりました。

このころにはautocadは販売実績を伸ばしていたので、世界中にautocadのデーター(dxfファイル)があふれていました。つまり、共通フォーマットを考えるのも良いが、氾濫しているdxfファイルを読めなければソフト会社は淘汰されると考え共通フォーマットはdxfなってしまったのです。

当初はdxfファイルを他のソフトで読み込んでも、全く読めない、化けるが頻発していました。これは私も経験をしていまして、完全に読めるようになったのはまだ10年も経っていないのです。このときautocadはdxfのバージョンをしばしばバージョンアップをしていたような気がしますが、これはautocad側の営業戦略だったと思います。dxfのバージョンアップをすれば、dxfファイルを読めたソフトは近いうちに読むことができなくなりますので、高いソフトを再度購入しなければならない。しかしautocadを導入すれば、ほとんどのバージョンは読めますし、文字化けの心配も解消されるので、autocadに移行する会社が増えてきて、世界最大のcadソフトメーカーになったと言われています。